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銀幕のいぶし銀・第39回

「ハリウッド伝説:ハワード・ホークス映画祭」

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 映画100年の歴史の中でも最も豊かな流れを形成したのはハリウッド映画だが、そのサイレント時代から黄金期の40年以上に渡って、様々なジャンルで数々の輝かしい作品を生み出しつづけた一人に、ハワード・ホークスという監督がいる。

 ざっと作品をあげるだけでも、ジョン・ウエインの西部劇の傑作『赤い河』『リオ・ブラボー』、マリリン・モンローの代表的ミュージカルコメディ『紳士は金髪がお好き』、ハンフリー・ボガードとローレン・バコールのフィルム・ノワール傑作『三つ数えろ』『脱出』(ヘミングウエイ原作でもある)、SF映画の先駆といわれた『遊星よりの物体X』、スクリューボールコメディの傑作で今なお多くのアメリカ映画人に影響を与えつづけている『赤ちゃん教育』『ヒズ・ガール・フライデー』などなど、ハリウッド映画のこれだけ幅広いジャンルで常にエンターテインメントの頂点を極めている監督なのである。 そんな彼の残した40本以上の作品の大部分を一挙に上映するという、世界でも最大規模の特集上映会が、現在東京・京橋のフィルムセンターで開かれている。

 ホークスの映画はどれも徹底的に娯楽映画であり、そのヒット作の多さから見ても、常に観客の立場に立ったテーマ性を持っている。それだけに、彼は長年「もっぱら娯楽作を手堅くまとめる職人監督」的な位置づけしかなされていなかったわけだが、60年代以降フランス・アメリカの数々の新進映画評論家による彼の作品群の大幅な「再発見」が進み、ホークスを賞賛する声は次第に大きな盛り上がりを見せ、今やハリウッドを代表する偉大な巨匠の地位を不動のものとしているのである。映画の2世紀目に突入した新年の幕開けに、このような映画祭が開かれることは素直に感動的と呼んでいいと思う。

 そして、ホークス作品を続けて見直していくと次第に明らかになることに、ジャンルや物語を超えて、明確に作品に通底するものがあるのである。例えば「男が男らしくある」「女が女らしくある」こと、「プロフェッショナルな生き方の厳しさ」「男性間には信頼があり男女間には恋愛がある」などという幾つかのポイントに焦点が合っていくのである。それらはホークス自身の人生観が如実に反映しているに違いないのだが、自立した人間の姿、人間という存在の気高い一面が称えられることになるのである。実はそれこそエンターテインメントの極意であり映画の真髄とも言えるのだ。






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